アクション好きが観てきた映画感想!!(あくまでも個人的な感想です)

映画の感想をブログでやってみます。なにぶん素人ですのでどうか暖かい目で見てほしいです(不快になられても責任とれませんので悪しからず)

ムーンナイト

短文感想
最も異色のマーベルヒーロードラマ!!
そして解離性同一性障害について真っ向から描いてる良いドラマ

個人的%率 95%
























ネタバレ感想
ディズニー+で配信されてるMARVELヒーロードラマの『ムーンナイト』を完走したので感想です。
序盤はアクションシーンでエンタメ度を上げてるけどホラー描写の目立った作品という印象でマジで人格A(便宜上そう書きます)のスティーブンが知らない間に知らない所に行って悪党に追われて数人を血祭りにしたり、カーチェイス中に悪党を撃ち殺したりと知らない時に予想外の事が起きててこれは凄くアクションとしても面白いですがホラーとしても無茶苦茶怖い。
更にはそれに加えてエジプトの神の信者に追われる上に監視カメラにも映らない怪物に襲われてという孤独に追い詰める災難の嵐でこれは悲惨すぎる。
ティーブンはそのせいで博物館のギフトショップをクビになり、レイラという人格Bであるマークの奥さんと関わるようになる展開でここからヒーローチックな話になる・・・のではなくマークが今度は先導してエジプトに行ってアメミットの墓を探すのですが上手く行かずそれどころかスティーブンもマークも知らない第三の人格を示唆されていて今作は本当にホラースリラー系統の色が強い。

けど、この解離性同一性障害による人格の代わりの原因となる精神病棟の話は本作の肝で無茶苦茶面白いですがかなりキツかったです。
ランドールというマークの弟をマークが子供の時に一緒に行った洞窟探検での事故で死なせてから母親から憎まれて虐待されて父親が母親を精神病棟に入れようとした時にはもうマークは荒んでて父親との関係も拗れてとかなり重いです。
ティーブンは母親に虐待されてた時に生まれた人格でスティーブンという名前はその時に自分の部屋にあった映画ポスターからきててこの繋げ方は凄いと思いつつ本当に重かったです。
なまじ映さずに前後がわかる映像と台詞で構成されてるから見てて自分の脳内で補完するんですけどそれで余計に重く感じるかなりキツイ作りです。マーベルドラマでここまでキツイのも中々に無いので凄く新鮮でした。
マークは母親が死んだ時に母親に愛されなかった事とランドールを死なせた事の罪悪感から肉体の主導権をスティーブンに移しててそれが今作で最初に映されてるスティーブンになるかなり捻られた構成でこれは2時間以上描けるドラマ向きだなと心底思いました。
特に最終話でマークがスティーブンに感謝してスティーブンという存在そのものが自分にとってのスーパーパワーって言うシーンは涙が出ました。今作って自己肯定の話でもあって罪悪感と虐待の辛い経験から自分の人格を捨てようとしてた人間がその時に生まれた人格と一緒にこれからも生きようとする話でここら辺はもうヒーロードラマ云々なんか関係ない非常に骨太な感じで最高でした。

今作ってそんな風にスティーブンとマークのドラマは最高なんですけどラストに第三の人格であるジェイクという人格が明らかになるんですが途中途中でそれを匂わせてくれたのは全然いいんですがまさかラストバトルにまで出て肝心のそれを映さないというとんでもない捻り方で出しててここは流石に好みではないので少し低いのはそのせいです。カタルシスがなんというかヒーロードラマとしての立ち上がりというよりも第三の人格にシフトして行っててそういった意味ではラストでジェイクが出た時は興奮しましたけどそんな途中で右折したみたいな展開は望んでなかったのでこうなりました。


そして今作で味方だけど1番の外道であるエジプトの神であるコンスは苛烈になったキャプテンアメリカというかパニッシャーみたいなノリで悪党を絶対に殺す為に人を使役する存在でかなり胡散臭い上にマークらの扱いは酷いです。
最後の最後で実はマークだけでなくジェイクとも契約しててマークやスティーブンは契約を解いて解放したけどジェイクとはまだ契約中とゲームのバグ技みたいな事をやって行動してるのは引きましたw
ろくでもない骸骨鳥だこいつはw

そんな感じでアクション多めでヒーロー作品としての括りには入ってますが他のMCU要素は一目では全くわからないくらいに無い作品ですので単体としても非常に面白いです。
ただし非常に重いので観るときは注意してください。

シーズン2は今の所計画されてるか不明でもしもやるならジェイクの話になると思うのですが劇中で軍人時代の徘徊行動で除隊になったとある上にジェイクはラストで悪役のハロウを殺す時に笑ってたのでこれは下手すると『キル・チーム』とかで描かれた話になるかも知れないので楽しみと思いつつも重いのになりそうで見てみたい欲と見たくない欲が両方せめぎ合っていて複雑な気持ちです。