アクション好きが観てきた映画感想!!(あくまでも個人的な感想です)

映画の感想をブログでやってみます。なにぶん素人ですのでどうか暖かい目で見てほしいです(不快になられても責任とれませんので悪しからず)

ブラックブック

短文感想

バーボーベンの認識が完全に変わった賛否両論の戦争映画にして強い女性の映画

個人的%率90%

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ネタバレ感想

先日、色々と機会があって2006年に公開されたバーボーベンの「ブラックブック」を観ました。自分、バーボーベンはあまり通って来なく癖の強い作品を作る人というイメージを勝手ながら持っていましたがそんな偏見が吹き飛ばされました。

ナチスが占領したオランダで家族を殺されたユダヤ人の女性がレジスタンスとなって必死にこの地獄のような状況を生き抜こうとする話で、潜入してナチスから情報を得てレジスタンスの仲間を助けようとしたりなどをやっていく話で、何が良いかと言うと兎に角見易い・・・ちょっと嘘だろ?と思えるくらいに映像が見易いんですよ。映像のカット割りの流れが非常に綺麗で引き画になると目が離せなくなるくらいに面白くて、細部のディテールに拘ってるのは勿論なんですがそれを出すタイミングが厭らしくならない程度に抑えられていてスッと入ってくるんです。

キャラの描き方もそこまで癖がある人物がいなく、ナチスを教養がある存在達と描いたり逆にレジスタンス側は下品だったりと両方とも一枚岩にはしない徹底的な作りで戦争を通して誰が1番の悪人なのかが描かれる話でそれは見てください。

 

演出を言うとこの作品で初めて分かったのですがバーボーベンって最低な映画を作るとかエログロ監督とか色々と言われて本人もそれをジョークのネタにするような人なのですがこの映画でそんな偏見は吹き飛ばされます。

途中でえげつない場面はありますし、セックスシーンも結構あるのですが観たら分かるのですがそれらの場面だいぶあっさりとしてるんですよ。

観てて不快感は無いわけじゃないけど思いの外スッと入ってくる映像で、この監督そう言ったシーンを映画に入れるけど別にそう言ったシーンが好きな監督じゃないんだなと自分の中で納得出来ました。

本当にそこら辺が良く取り上げられるからノイズになってるんですがこの監督は単純に映画に必要と思ったから入れてるだけでその部分が別に好きなわけじゃなく・・・単純にそこら辺を誤魔化す嘘が全く付けないというのが新発見でした。

スター・ウォーズジェダイの帰還でスピルバーグジョージ・ルーカスにバーボーベンを推薦した話がありますが納得です。そこの部分を除いたら非常にスピルバーグに近い感じがあるんですよ。ただスピルバーグの場合はあの人の作品は「両親が不在してる子供」に向けた映画なんで万人受けしやすいんですけどバーボーベンはスピルバーグと違ってその枠組みがないというか嘘が付けないからエログロを入れてそこばかり取り上げられちゃってる印象をこれで受けました。

 

バーボーベンの映画を少し見直して行きたいと思います。しかし、本当にこれ賛否両論はあるだろうけど傑作だった!

瞳をとじて

短文感想

ビクトル・エリセ31年ぶりの長編は終活とタンゴと映画の話!!

個人的%率100%

 

 

 

 

 

 

 

ネタバレ感想

TOHOシネマズ新宿で見てきました!!

ビクトル・エリセは『ミツバチのささやき』『エル・スール』とDVDで観てから好きな監督でしたがもう作らないと思ってた中でまさかの新作が発表されて観ました!!

シンプルな結論から言うと最高でした!!

初めに言っときますが派手な演出なんて0です!!しかし目が全く離せない!!

序盤は劇中劇のシーンから始まり、次にその主演俳優のフリオが失踪したのをテレビ番組で話す為に作品の使用料とか諸々のお金に加えてインタビューをする主人公のミゲル。番組司会者兼プロデューサーのマリアと色々と話し終わり、ミゲルは編集師のマックスと話したり、フリオと一緒になって取り合ってた歌手のロラがたまたまマドリードに戻ってたので話したりしつつも今住んでる田舎に戻る。

この今のミゲルの住んでる家ってのが貧乏でトレーラーを改造したよう納屋なんですが近所のトニ達夫婦やデカ足というアダ名のルフィノとの半共同に近い生活が描かれていてここが無茶苦茶面白かった!!特に事件が起きるわけでも何でもない日常が流れているのですがここでミゲルが映画で使われていた音楽をトニに手伝って貰いながら歌うのですがこの穏やかな感じが凄い心地よくてでもミゲルの中にあるフリオが失踪した事による曇ってる感情は晴れず、そんな中で番組が放映されるとなんとフリオが生きてるという情報が入ってその場所へ・・・想像以上にあっさりと行きました・・・うん、絶対にミステリードラマって感じの宣伝は間違ってる

 

そして教えてくれた高齢者施設の福祉士の人の助けを借りてフリオに会うも記憶を失っていた。原因は過度な飲酒かなにかは分からないが今はガルデルと呼ばれていてミゲルは話をするのですが最初の話が兎に角最高で、ミゲルがトニにやってもらったのと同じような感じで一緒にタンゴの曲を歌って一緒に笑って・・・もうなんか色々と感動してここで号泣しました!!

しかし、記憶は戻らず、ミゲルは昔一緒に撮った写真や海軍で兵役を一緒に受けてた時に学んだ結び方など試すが効果は分からず、フリオの娘のアナを呼んでも効果が出てこず、そんな中でシスターがフリオが施設に来る前の病院に運び込まれた時に持っていた所持品を持ってきてそこにはフリオが最後に撮っていた作品に使われていたチェスの駒があり、ミゲルはマックスの力を借りてその街で数ヶ月前に閉館された映画館で最後の作品を上映!

そこでフリオがどうなったのかミゲル達が何を感じたのかは観客の想像に任せるといった感じで終わりましたが、非常にドキュメンタリーを見てるようなカメラワークで少なくともフリオと会ってから映画的にうおっ!?っとなったカメラワークなんて一緒に漆を塗る場面くらいで後は本当に淡々としてるのですが目が離せない

隣で見てるかと思えるような臨場感でまた話も誰かを探す話じゃなくて親友との友情を確かめるようなある意味で終活をしてるような話で新鮮でした。

169分と今までの作品以上に長尺で最初の幾つかの会話シーンは流石に長すぎじゃ??と思わなくもなかったですが見ていく内にこのテンポだから良いなと思えたので最初の不満も消し飛びました。

ラストシーンも誰がどんな感情を持っているのか曖昧なままでしたが最後のフリオが瞳をとじて終わる場面で様々な解釈が出来そうですがそこを言及するのは無粋な気もするので辞めておきます。

初のリアルタイムのエリセでしたが大満足です!!

 

ブルービートル

短文感想

ちょっと想像以上に確りしたヒーローオリジンかつお手本のようなファミリー映画

個人的%率 100%

 

 

 

 

 

 

 

ネタバレ感想

DVDですがブルービートルを鑑賞しました!DCUは色々とあってかなり面倒くさい状況ですし、日本では劇場公開されなかった不遇みたいな感じの作品・・・と思いきやDC映画の中でも一二を争うくらいに確り作られてた

 

大学を卒業したばかりのハイメは自分の故郷に帰ると家は3ヶ月後に無くなる可能性高し、おじの修理屋は潰れてなど経済的に大ピンチの上に自分の父親も心臓発作で倒れた事を隠されてるなど混乱と問題が山程ある中でハイメは最初は妹のミラグロの働いてるビクトリア・コードの家の清掃係になって取り敢えず働く(お金をすぐに稼がないといけない)もあえなくクビになり、ビクトリアの姪のジェニーが不憫に思ってくれたので彼女から仕事を紹介して貰う為にコード社の本社に行くも、彼女は彼女で自分の父親が長年研究してきたスカラベを兵器利用しようとしてるビクトリアから盗んで逃げようとしていた。

まぁ色々とあってそれはハイメに託されてハイメの体に共生する事になり色々と騒動が起こって父親が死にヒーローとして立ち上がるのですが・・・

 

何が良いかってハイメを初めとしたレイエス一家が兎に角最高!色々と誂いつつも慕ってくれる妹のミラグロ、現実的な事を言いつつもハイメを大事に思ってくれるお母さんにお婆ちゃん、陰謀論に染まってるような感じだけど優秀な叔父のルディ、楽観的に考えつつも皆を引っ張ろうとするお父さんとか、もう兎に角レイエス一家最高!ってなるくらいに全員キャラが濃いし、観ていて楽しい!

そして今作のヴィランのOMACのイグナシオ、ビクトリア・コード、ハイメを巻き込んでしまったジェニーとか他のメインキャラがレイエス一家と対比するように家族関係の問題を抱えてるという超シンプルな構造。

イグナシオは途中と終盤では結構印象が変わりますね、最後のイグナシオの終わり方はそれまでの描写を考えて納得の行く終わり方でした。

今作1番の悪党のビクトリアも冷静に事実だけみると結構悲惨と言えば悲惨な境遇なんですが成り上がる為に容赦なく人を蹴落として貪ってるので最後の爆破は因果応報ってのがよく似合います

また話も世界を守るってのは今作の問題の延長線上にありつつも本質は家族を守るって話で1度捕まって脱出する時にハイメが戻るのですがその理由が妹のミラグロなのも良い! 

兎に角家族を守るって芯が徹底されて守られていて複雑な人物関係がなく恐ろしいくらい見易い映画です。ファミリー映画の教科書レベルでした。

お父さんが死んだ時も普通に泣いたし、こういうシンプルな構造で泣くのって王道で良いなと観ながら思った。

2弾があるなら普通に観たいけど、これはこれで1弾で終わってる方が良い感じかもしれないと思う。下手に続くよりもスッパリ終わらせて後でどんな事になるか観客の想像に任せるってのが良い。無理に創ってこの優しい世界を壊してほしくないと本気で思った映画です

哀れなるものたち

短文感想

シュールな世界観で残酷な事をやりつつも中身は超道徳的!!

個人的%率 90%

 

 

 

ネタバレ感想

『哀れなるものたち』を鑑賞しました!アカデミー賞にノミネートされてる作品は基本的に避けていました(映画通ぶれる感じが嫌だったので)が色々あって観る事に

とは言っても非常に感想に困るのも事実で話の感想は後ほど、先ずは話以外の感想から云うと映像が中々に強烈でした。グロいのもあるのですがそれよりも超広角レンズなのか魚眼なのかシュールレアリスムそのものを撮ったかのような映像にやられてかなり観てて酔いました。一度観たら忘れられない映像で本当に強烈。

弦楽器を中心とした音楽も不快な金切り音みたいになるギリギリを責めてて聞いてて新鮮でした。派手なシーンに台詞を言ってない場面で印象的に使ってるので耳に残りやすかったです。途中の性行為を教えてる場面の音楽の使い方は爆笑してました。台詞のタイミングで音楽を一々止めるんじゃないよww笑うだろww

編集に関してはそこまで、というのも映像と演技に圧倒されるような世界観ありきの映画なのでそこを邪魔してないとなると良い編集ではあると思うのですがそこまでしか分からなかったです。

 

話は倫理観をどこに置いてきた?とツッコミたくなるような感じでしたが映像が全体的にシュールレアリスムが全編蔓延ってるような感じなのでこういった映像じゃないと完全に自分はドン引きするのは分かります。

ただこの作品の難しい所は非倫理のド真ん中のような世界観なのに実は道徳的な部分が重要視されてるのが難しくて(結構キツいブラックジョークが多いですし)、話は結構単純なんですよ、ベラに不利益な事をした者には破滅が訪れるって感じで、最初はベラを作って屋敷に閉じ込めたゴッドウィンとマックス、これはベラがダンカンと共に旅に出たことが傷になった事で禊はすんだのかな?そしてベラで遊んだ後に捨てようとしたダンカンはドンドンとベラに溺れて逆に捨てられる羽目にまぁ結構なカスなので同情心はわかなかったです。

ベラと船で友達になるマーサとハリー、ベラに知識や新しい世界を教える2人はベラを傷つけようとしてないので友人のまま、ハリーに関してはアムステルダムで下に降りようとしたベラを止めようとして傷を負いましたがこれは理由がどうであれ彼女を映像の通り無理やり止めたから出来た代償でダンカンやゴッドウィン達のように結構後に引いてない感じになったのは彼女の身の安全を優先してたから。ハリーが肉欲に溺れてなかったのはその後のパリのベラの台詞からも分かります。映像の方でもベラが進もうとした先の階段は崩壊しててベラが進んでもあるのはベラの破滅しか無かったのだと

そしてパリでマダムスワイニーの元で娼婦になるのですが、ここで成長を続けてるベラは娼館のシステムを変えようとしますがマダムから叱られます。マダムにも抱えてる問題があって孫の治療費を稼ごうにも歳を取りすぎて稼げないから娼婦を斡旋してる。つまり成長を続けてるベラがこのまま娼婦のシステムを壊すと赤ん坊が死ぬという二択の中でベラは赤ん坊の方を取る。これは世界を変えたりするには辛い事や苦しいことを経験しないとというマダムの言葉通りで無垢で倫理や道徳を超越した存在のようなベラがそれを選んだ事で人間になるんですよね。

同じ娼婦のトワイネットと友人になりながらも勉強をしたり、人として成長していく彼女はゴッドウィンの危篤を気にロンドンに戻る。そこで自分が生まれた理由やゴッドウィン達がやってきた事を知り、生まれは酷いかもしれないがその"生"は悪くなかったと自分で選択してマックスと結婚かと思いきや、ベラの元の肉体ヴィクトリアの夫のアルフィーが乱入し、ベラはマックスとの結婚の前に彼と行く事を決める。そこでアルフィーがダンカン以上のクソ野郎と知り逃げようとするが銃で脅して止めるアルフィークロロホルムが入ったマティーニでベラを完全な所有物のようにしようとするもベラが咄嗟にマティーニアルフィーにぶっかけて自分の持ってた銃で足を撃って自爆(自爆なのが非常に秀逸)。

最後はマックスの元に戻って失血死しそうなアルフィーを助けますが寓話として今作が非常に秀逸なのはアルフィーに対してベラは自分がゴッドウィンにされたのと同じように彼の頭にヤギの脳を入れるという自分が所有物になるエンド。まぁここで治しただけになるとベラがスーパーヒーローみたいな感じになって今までの寓話性からズレてくるので納得の着地。最後はトワイネット、マックス達と一緒に笑って終わりました。

寓話としての完成度が凄い高い映画で死者蘇生はキリスト教ではタブー、つまりこの映画反キリスト的な映画ではあるんです。ベラの娼婦に神父までいたし。けど普遍的な道徳、『人を傷つけてはいけない』とか『赤ん坊は大切に』とかそう云う道徳は守るべきという倫理観が遠い彼方に行ってるのに描かれてる内容が内容なので非常にどう反応するべきなのかそもそも話自体も毒の強いブラックジョークですし、自分が寓話として見始めたのは船に乗った後のマーサ夫人とハリーに出会ってからですね。リスボンに行ってから獣のようにダイカンとヤッてたけど2人と出会ってから本を読むのが中心になり獣ではないベラの成長が描かれたのとアムステルダムの流れですね。これ非常に解釈に迷う場面ではあるんです。ハリーがベラの下に行きたいって意思を阻止してるのでハリーもまたダイカンと同じような男なのか違うのか・・・迷いますし恐らく見る人によって無数の解釈があると思うがベラの階段の先が崩壊してるので自分はハリーの行為は単なる善意と判断しました。

まぁ上にも書いたようにベラの意思を無理やり止めたので代償はありましたけど、パリのマダムはハリー以上に難しくてベラの意思を阻止しているのですがベラに住む場所、勉強する時間など色んな物を与えてて『理想の為には耐える事もまた必要』『赤ん坊には優しく』という2つの道徳や価値観の上で描かれてマダムがここで百戦錬磨で客が大勢いるならたぶん破滅したかも知れませんが歳を取りすぎてタダでも無理。つまりアムステルダムで棄てられていた赤ん坊と同じ状態なんですよ。だからベラにとってマダムは助けられ助ける存在、対等なんです。対等だからこそベラに叱っても破滅はしない、何故なら持ちつ持たれつの関係だからまぁ最後にベラがあの娼館に居なくて大丈夫かな?と思わなくもないですが対等ゆえに止める権限もないのでたぶん大丈夫でしょう。あの人やり手だし。

そしてマックス・・・微妙なんですよねマックスもまた。マックスに関してはゴッドウィンと共にベラを閉じ込めようとした事の罰はゴッドウィンの前でベラが医師になる事を伝えたので一緒に流れつつもちょくちょく答えに悩む台詞があるんですよ「君を抱いた男達に嫉妬する」とか「君にかなり入れ込んでる」とか細かい所までは何回か確認しないといけないけどニュアンスはあってるはず。これをアウトと取るかは悩むんですがこれって別にマックスが思ってる事ってだけでベラは娼婦だった事に対しても聞いて「君の体だ」って答えてるのを見て大丈夫かな?と思ってた矢先に「性病の検査」・・・ギャグなのかマックスもアウトな部類なのか判断つきにくい!!まぁベラも検査しようとしてたと言ってるのでギャグと捉えても良いはずだとはおもいますが、

そしてアルフィー・・・ダンカンとの違いに関してはダンカンはベラを悪魔といった・・・つまり最終的に自分の身を破滅させる者として恐れたのに対してアルフィーはずっと自分の所有物扱い、ものすごい傲慢さで使用人達を銃で脅すのは日常茶飯事のカス野郎。そして銃で人をいたぶっていたアルフィーは自分の足を自分で撃つという因果応報っぷりを発揮。最後にヤギエンド。

因果応報だけなら足を撃って終わりでも良いんですがそんな良い感じの話で終わってたまるかという執念なのかヤギエンドは中々にゾワッと来ました。こうグリム童話とか子供に聴かせる怖い話みたいな感じの映画でカオスかつシュールな映画でもありますがシンプルな筋運びでだいぶ見易かったです。

不満を上げるとしたら反骨精神と自由意志があるベラがトワイネットと共に社会主義を勉強するのですが資本主義に対する反発としてはステレオタイプすぎですね。まぁ社会主義って共産主義の前の段階の思想なので理想の為に耐えてるベラってあの時のキャラには合ってるのですが、そこは言わなくても良いような。寧ろ解剖学について勉強って言った方がゴッドウィンとの繋がりも感じたのですが、そこは彼女の自由意志に合わせたんだろうなぁ・・・

 

以上を持って終わります。

シンプルな寓話にとてつもなく過激なアクセントだらけの映画でした。

 

恋とニュースの作り方

短文感想

大きな話はないがキャラの面白さはピカ一!

ハリソン・フォードが兎に角面白い!!

個人的%率 90%

 

 

 

 

ネタバレ感想

2010年の映画『恋とニュースの作り方』を久しぶりに観たので書きます。元々は家族と一緒に観て大爆笑した映画なので好きです!

主人公のベッキーが勤めていたテレビ局をクビになるのですがその後の新しく勤めるテレビ局のテレビ番組は視聴率が最悪の朝のニュースバラエティ番組。しかも給料は前の半分以下という環境も何もかも最悪の中から頑張ってのし上がる話で凄く明るい気分になります。

個人的な推せるポイントとしてはやっぱりベテランキャスターのマイク役のハリソン・フォードでしょう。これが本当に厭味ったらしいかつ面倒くさいキャラで6ヶ月以内にどんな番組でも良いからテレビに出ないと給料が貰えない(しかもベテランかつ優秀な事を鼻に大きな顔をしてるので彼方此方から嫌われてる)中で主人公の番組に出る事になるのですがもう態度を全く変えない酷い男www

ダイアン・キートン演じる11年間番組を引っ張ってきたコリーンに対しても尊大な態度は変えずに「挨拶にはそっちが来い」って・・・この後のコリーンとマイクの応酬に振り回されるベッキーは本当に笑えました。

そしてやっぱり良い所は番組のスタッフの最初にクビになったサボり魔のキャスターを除いて皆確りしてるのが良い。ベッキーのサポートをするレニーが色々と教えたりサポートしたりしていてレニーが家に帰った序盤のシーンで家族の元にいつつもニュースを見まくってキャスターを探してるのは仕事中毒になってプライベートを疎かにしがちなベッキーの問題点に触れつつも先に帰ったレニーに悪い印象を持たせない丁寧な作り。

そしてコリーンがあれこれ言いつつも視聴率の鬼となったベッキーに外で話題を取ってくると言った場面は最高でした。その後のマイクとの嫌味合戦も笑えましたけどww

こんな視聴率をヤケクソに皆取ろうと必死な中で遂に行動したマイクは議員(市議員?)の家に電撃訪問、ベッキーが混乱してる中でなんと警察が!!マイクは自分の情報を駆使して警察が来る直前のタイミングを狙って逮捕の瞬間を撮るという中々いい塩梅。ここでバラエティに走ると最後が微妙になるし、何もしないと嫌なヤツで終わるギリギリのタイミングなのが良い

そんなこんなで何とか番組の打ち切りを止められるくらいの視聴率をぶん取ったベッキーはさらに大手の全国ネットのテレビ局にスカウトされて葛藤してる中でマイクの態度に遂に限界が来てそっちへ行く事を決意。

番組の雰囲気が悪くなる中でコリーンが今まで以上にキツい言葉でマイクを叱ると、遂にマイクも動く。やらないと言ってたバラエティの部分で料理をして使わないと言っていた言葉を使って放映。それを面接中に観ていたベッキー(面接の部屋になぜか普通にテレビが付いてました)は戻るとマイクがそのコーナーを閉め、最後はベッキーとマイクが次の企画を話し合いながら歩いてる場面で終わりました!

話の途中途中でテレビ局の先輩のアダムと恋していくベッキーが描かれているのですがまぁ映画の中心ではないし、別にそれがストーリー的に大きな意味があるのかと云うと悩むのですがでも、現実の恋ってこんな風に何となく仕事やプライベートで付き合って好きになるものだと思い出すとこのくらいが1番リアルな気もします。アダムのプレイボーイみたいなキャラは今だと色々と描きにくいだろうな

この映画、何が1番凄いって編集が1番凄い。

本当にこれ以上やると嫌な感じのキャラになるギリギリのタイミングでそのキャラの良い側面を描いてきて全キャラ魅力的です。

ストーリー的にはよくあるハッピーエンドで役者の演技だけでもってる雰囲気の映画なのですが監督の絶妙な采配が上手く行ってる良い映画です

ハリソン・フォードに萌える映画と言われたらこれを強く薦めるそんな映画です

 

マーベルズ

短文感想

キャプテン・マーベルよりは観てて面白いと思ったけどそれはそれとしてやっぱり凄い薄味

個人的%率 75%

 

 

 

 

ネタバレ感想

ディズニー+で配信されたので観てみました。マーベルはもうエンドゲームやノー・ウェイ・ホームで熱が冷めたので以前ほど熱中してないです。というかそもそも量が増えまくって追えなくなった。

そんな中でマーベルズを観てみました(Msマーベルは視聴してません)

結論からいうとドラマがそこまで必修という感じではなかったのでカマラ周りはなんとかついて行けました。モニカが能力を得たのはワンダヴィジョンを見てないと分からないのですがそれもなんとか、というかモニカは結構ドラマパートが長かったので全く問題はなかったのですが、肝心のドラマが面白くなかった。

キャロルとター・ベンの因縁やクリー人の問題は良かったのですがその間の3人が入れ替わる事象の説明が全くと言って良いほど面白くなく、諸に説明パートですよって感じで、その話がクドいくらいに多くて、いや面白くないのをやらんで早うドラマに行けよって感じになりました。それから入れ替わりも完全に力を使うと入れ替わるわけではなく結構入れ替わらない場面も多くて、これはまぁ劇中でキャロル達がツッコんでて笑えたのでヨシです。

それで肝心のアクションですがとてつもないレベルで下手で、モニカとカマラはそこまでなのですがキャロルが強すぎるのとヴィランのター・ベンがちょっと弱くて(キャロルを普通にボコれるキャラを出しにくいのは分かってます)、バトルにカタルシスがあまり無かったのが想像以上にキツかった。

 

良かった点と言えばやっぱりキャロル、カマラ、モニカの絡みですかね。3人で一緒に特訓したり、優しくも所々でどオタクムーブするカマラとか、3人の中で1番常識人なのか色々とドン引きしてるようなリアクションが多いモニカとか、もはや仕事中毒状態のキャロルとかは面白かった。でもこれだいぶ薄味な感じで、キャロルの記憶関係はもっと踏み込むべきだったんじゃないかな。

完全にモニカ>カマラ>キャロルみたいな感じでキャロルのドラマが恐ろしいくらい薄味でした。

う~ん、2時間超えてないけど、これは2時間5分くらいになるようにしてキャロルのドラマを増やして欲しかった・・・

ゴジラ -1.0

短文感想

シン・ゴジラよりもこっちの方が好き!!日本の怪獣映画完全復活作!!

個人的%率100%

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ネタバレ感想

やっとの思いで見てきました!!公開から予定が合わずに悶々としていましたが漸く見れた!!

序盤の大戸島から最後の最後まで楽しく興奮と感動を味わいました!!

まずドラマが凄く良かった!

特攻出来ず、大戸島に逃げた敷島が現地の整備班と共にゴジラに襲われる序盤から呪いのようにゴジラの悪夢に襲われる敷島、そして現れるゴジラ・・・まさか黒い雨に熱線の影響、歴代ゴジラの中で1番熱線の恐ろしさが出ていますね。

戦後で全く武器もなにもない状況でゴジラに対して特攻を仕掛ける敷島、最初は死ぬ気かと思いましたが脱出装置で無事にゴジラの口に戦闘機の震電事突っ込む直前で離脱、この時に戦闘機を整備したのは大戸島で同じ様に生き残った整備班班長の橘!

 

いや、本当に観てて最後は死ぬばかりと思ってたけど橘が脱出装置まで整備しててもうここで泣きました。大戸島で戦闘機に乗ってゴジラを撃てと言ってたけど恐怖で撃てなかった敷島を1番許してなかった人が生きろってもう超ベタだけどベタになるのは理由があるんだと云わんばかりの王道で凄く良かった。

そして更に良かったのが奥さんも生きててハッピーエンドだけど奥さんには放射能の影響が出て、それに合わせるかのようにゴジラの心臓が動いて再生を始める。

この絶望感満載のラスト!!こっから所謂戦争の呪いじゃなく戦後の呪いがやってくる地獄を表してて最高と言う他なかったです。

いやぁ、シン・ゴジラの後のゴジラ作品、アニメで2つありましたがシン・ゴジラの影響が大きいし今作にもあるんですがそれよりも初代の影響が凄くあって自分はこっちの方が好きです!

ゴジラの造形もオーソドックス・・・ちょっと脚が獣脚類の影響あるのかな?けど昔ながらのゴジラの造形に近いのも凄く良いなと思ってて下手に弄らない山崎監督のゴジラ愛がド直球にきて最高でした。

ただ、もうゴジラ映画でゴジラVS人間は出来ないんじゃないかな??シン・ゴジラゴジラVS日本(公人)を描いてて今作はゴジラVS日本(民間)を描いてるからたぶん次にゴジラ映画をやってゴジラVS日本をやってもどっちかの二番煎じになりかねないし、また暫く期間を置くのもありだから次やるとしたら80周年じゃないかな??

次のゴジラがなんであれ次回は怪獣対決も観たいけど今作とシン・ゴジラの良いところというかシンプルさが喪われそうだから難しいなぁ。

ただ『ゴジラの逆襲』のような所謂中盤で怪獣対決をして終わらせるあの日本映画全盛期でゴジラが人気ゆえに急ピッチの突貫工事だからこそ出来たあの構成をもう1回練り直しても良いんじゃないかな??なので個人的に次作には是非ともアンギラスを出してほしいです!!