短文感想
全てが最高の骨太エンターテイメント
個人的%率 200%
ネタバレ感想
昨年の10月に日本で公開されて話題のインド映画『RRR』。色々と予定が重なりまくって縁がなかったと思ってましたがまさか奇跡的にMovix橋本の上映に行けたので行きました!!
そして漸く見れた感想としては超面白かった。
幾つか章わけがなされていて先ずはそもそもの大元の事件である今作のラスボス夫妻であるスコット伯爵とキャサリン夫人によるゴード族の娘のマッリ誘拐。
警察官として実績を上げてるのに人種差別によって成り上がれないラーマの話。
マッリを救うために総督府へ乗り込もうとするビー厶達の話。
ビー厶達を確保した者を特別捜査官に上げると公言したキャサリンの話に乗り、ビー厶達を確保しようとするラーマ。
出会うラーマとビー厶はお互いの正体を知らず仲良くなり、スコット夫妻の姪であるジェニーの助けもあり、遂にマッリ救出の為に動くもビー厶の正体を知ったラーマが立ち塞がり・・・
これだけ盛ってるのにまだ半分なのが凄い・・・後半からはラーマがなぜ特別捜査官に成り上がろうとしていたのかとラーマの背景も描かれてそして遂に始まる逆転劇と浪漫と外連とパワーを詰めまくっていて凄いカロリー高い映画でした。
ビー厶とラーマの友情と葛藤が面白くて特にビー厶とラーマが闘う時のラーマの台詞が『降伏しろ』とか『逮捕する』とか事務的な事ばかりで目を合わせてないのが良くて見ててラーマも葛藤してるのがビシビシに伝わってきて悲しみを覚えつつもパワフルアクションでそれはそれとして観客を楽しませるという監督のエンタメ精神の高さも凄い。
今作の好きなポイントの1つがビー厶もラーマも1人で解決してるのではなくて仲間だったり家族が彼らを助けたりしててこの団結精神とチームワーク、ここら辺をミスると2人の序盤から無双になって冷めるので丁寧なのが良かった。
特に終盤のシータの助けがなければビーム達はお陀仏だったのでクライマックスまで無双にしてない作りが徹底されてる。
そしてイギリス側のキャラも面白い。
極悪非道を地で行ってるスコット夫妻・・・スコット伯爵はゲス野郎だけど純粋に銃の腕が良かったり、洞察力に優れていたりと侮れない敵という感じで最終盤まで動じずにビー厶とラーマ対処しようとしていてまさにラスボスとはこういうのを云うんだと云わんばかりのキャラでした。
そしてキャサリン夫人・・・今作で1番乗ドス黒さを発揮していてこの悪女っぷりの強烈さたるやしかもかなりのドSなのもえげつない。
この2人が今作の悪役のトップ2なのですが極悪非道を行き過ぎてて悪役として好きになるタイプですがスコットの部下のエドワードはその逆ですね。
尊大な態度で見下して嘲笑う人間的な嫌らしさ全開で小物臭くて悪党って感じが良かった。
序盤でビームを暴行し中盤の山場の前の物語的な中ボスを担ってるロバートもビームとマッリが再会した時に敵として緊迫感を駆り立てつつビームが乗り込んだ時には向かっていく見事なまでの中ボス感・・・まぁビームにボコボコにされまくっててマジで強さも中ボスなんですけど・・・
パーティーでダンス対決をする事になったダンサーのジェイク・・・今作でのイギリス人の男ってまぁ極悪と外道が多い中でジェイクはマシな部類で嫌な奴には変わりないけど自分は見てて嫌いにはなれないタイプの嫌な感じでナートゥダンスの時にビームとラーマと共に残ってたのでまぁ嫌な性格には違いないけどちゃんとそれ分の仕返しだけしか受けてないのも今作の良いところ・・・まぁそこ以外影も形も出てきてないけど出てこられたら出てこられたらで死にそうと思ってたのでこれはこれで・・・
そして今作のイギリス人キャラの中で唯一の良心的存在のジェニー・・・本当にマジで良い人すぎて他のキャラの悪役さがまた上がってるのですが今作だとわりとキャサリン以外のイギリス人女性は悪役感がないのでジェニーだけが聖人過ぎてるわけじゃない・・・先程のチームワークと同じ問題でここら辺をちゃんと描いてるからこそご都合主義感を感じさせない作りが上手い。
アクションは泥臭さを出しつつも外連味ある豪快なアクションで構成されててこれがドンドンとよりビームとラーマのアクションが神話チックになっていくのですがラスボスのスコット伯爵、後はダンス対決の部分のジェイクがわりと2人よりなのでそこまで違和感ないのが豪快と言うか力技と言うか・・・一言で言うなら最高でした。
ミュージカルシーンも全て印象的でナートゥダンスは勿論最高でしたが自分はEDが1番好きですね。
EDに合わせてダンスがされてる横の端っこに流れるエンドロールも最早コメディとして機能してて良かったし最後の方になると監督まで踊りに参加してるのがまたツボって・・・
とまぁこのように自分はドハマリして映画館で観れて本当に良かったです。
マジでありがとうMovix橋本!!