アクション好きが観てきた映画感想!!(あくまでも個人的な感想です)

映画の感想をブログでやってみます。なにぶん素人ですのでどうか暖かい目で見てほしいです(不快になられても責任とれませんので悪しからず)

ターミネーター ニューフェイト

監督 ティム・ミラー

制作 ジェームズ・キャメロン

キャスト アーノルド・シュワルツェネッガー
リンダ・ハミルトン




短文感想
面白くないわけではない!しかし、出すのが遅すぎたのとこの映画にとって2019年は最悪の年である!!
個人的リンク率40%
これは映画の内容や完成度ではなくて時期に問題があり、その影響が出てます。













ネタバレ感想
ターミネーター2の正統な続編として宣伝されまくっている映画ですが、まぁその宣伝の仕方が良いのか悪いのかは置いといて、映画の出来は最高に近かったです。

帰って来たサラ・コナーが大活躍。それだけでなく新しいレジスタンスのリーダーになる未来があるダニー、そしてそんな彼女を守るために未来からやって来た新しき戦士のグレース。

そんな彼女達三人をサポートするT-800なのですが・・・はっきり言って話の展開は1と2を合体させた物で敵のターミネーターのREV-9も1のスケルトンに近いのと2の液体金属の両方の側面があり、観ていて面白かったです。

話の内容も分裂や排他的主義、テクノロジーの暴走を批判してますし、T-800とサラ・コナーの協力がそんな壁をぶち壊し、グレースやダニーなど新しい世界を作っていく。

けど、ちょっと待って、この展開まんまターミネーター2じゃん!
しかもネタバレですけど、ジョン・コナーすぐに死にますからね。

アメリカでは見事に大赤字のようですが、あのはっきり言いますが、この映画10年いや3年遅かったです。

要するに今の時代、女性が活躍する映画もワインスタインの問題以後かなり出てきてますし(まだまだ全然映画の本数に比べたら少ないですけど)、トランプ大統領以降の映画で分裂を描いた映画も出てます。
今は昔と違って、映画本数の量自体が上がっていて、かなりあります(昔の増え方に比べたら)

しかも今年はアベンジャーズエンドゲーム、ゴジラキングオブモンスターズ、ワンスアポンアハリウッド、ジョンウィック、ジョーカー等々、分裂や貧富の問題、オタク魂の溢れる映画が大量に出ています。

今回のターミネーター・・・1を今の時代に合うようにアップグレードしただけなんです。

悪くはない!
今の時代に合ってるから・・・ただそもそもの問題でターミネーターって2の頃から男女共に活躍して誰かを共に守るって展開をしてたから、そもそもそれ以上の事を描いていないと意味が無いんです!

だからこの映画、あの完璧すぎる2に比べたら見劣りしてしまうのです!

やっぱり、ジョン・コナーを颯爽に殺すべきではなかった。T-800も何でそんな中途半端な出方をするのだ?
序盤から出てくれば良かった、グレースと一緒に来て、ダニーを守れば良かった。んでもってサラとジョンと合流して、最後はダニー以外全員死ねば良かったんです!

そしたら文字通り過去から呪縛を解き放たれた新しいターミネーターが出来たのに、中途半端に序盤でジョンを殺して、最後はサラを生き残らせるから微妙になったんだよ!


監督はターミネーターをサラ・コナーの物語だから面白いって言っていますけど、サラ・コナーだけじゃないでしょ。ターミネーターは元々サラ・コナーとカイル・リース、T-800の三人の映画でしょ?

T-800もといシュワルツェネッガーは毎回大破してるし、カイル・リースも1で死にました。生きてるのってずっと3つ全てを合わせるとサラ・コナーだけなんです。

ミラーやキャメロンのサラ・コナーに対する愛情が邪魔してます。また生き残っちゃったから・・・
10年いや女性スーパーヒーローのワンダーウーマンが活躍した2017年に公開していればもっとヒットしたでしょう。
勿論、今回の映画は無作為に増えてる女性讃歌のような単純な映画ではないです。そもそも主役の3人は女性らしさよりも人間らしさを強調していて、他の女性が活躍する映画よりも先を行ってますし、T-800はそんな未来の為に散っていく古くさいなった男のような描き方をされてますが、キャプテンマーベルやアベンジャーズ、ジョンウィックにワンスアポンアタイムインハリウッドにあったよねこれ?自己犠牲で世界を救うために散ったナターシャやそもそも女性らしさを強調せずに人間らしさを強調したキャプテンマーベル。69年を舞台に西部劇と共に散っていく古くさい男らしさ満開の映画のワンスアポンアタイムインハリウッド、逆に男のナショナリズム全快のジョンウィック。

そもそも三人の女性が物語の中心で活躍する。んで1人の邪悪なものが追いかけてきて撃退する・・・2018年に公開されたハロウィンがまんま同じ内容だったよね?

そして、AIによる人類の分裂をメキシコの移民問題と照らし合わせてトランプ大統領を批判しながらやってますが、それも分裂と怒りを貧富の差による問題にしてジョーカーで観たよね?しかもジョーカーの方がかなり強烈だったよね。
あのー、どこかで観たことあるって感じが強かったです。

要するにタイミングが悪い。
今の時代に必要なのは鮮度です。
この映画、鮮度が悪すぎるんです。
女性らしさよりも人間らしさを強調するのはもうやってます。
男らしい事を散りゆく古くさいものとして描くのももうやってます。
分裂による崩壊しかも中途半端な団結なんてくそ食らえと言わんばかりに強烈にもうやってます。
そして団結なんてそれこそ映画の王道だからやっていない大作映画なんてジョーカーぐらいじゃん!

少なくとも2019年はターミネーターニューフェイトがテーマにしたこと、全て他の絶賛された大作映画がやっているんです。
監督の過去作のオマージュもそれが見所だよと言わんばかりのゴジラキングオブモンスターズが先にやってます。しかもそれは前作でもやってます。

全てに置いて完成度は高いですけど、鮮度が最悪に近いです。

そりゃ誰も観ないよ・・・だってわざわざ他の映画でやっている事の繰り返しを誰が観たいのか?

この上述の例えに出した作品でやっていないのは過去はいつか消えるって事。すなわち、シリーズ物としての終わりを描かないといけなかったのです。

アベンジャーズではアイアンマンが死にキャプテンアメリカが引退しました。しかし、過去作のキャラクター全てが死んだ訳ではないです。ホークアイとハルクは傷を負いながらも生きてます。ソーも新しい未来にいくことが出来ました。
ワンスアポンアタイムインハリウッドでは結果的に男達二人は死んでなくまた新しい未来に行きました。
ジョンウィックではそもそもまだ最終決戦が残っているので死んでません。
ゴジラもまだキングコングとの決着が着いてません。
ジョーカーは単体作品ですがアメコミだと、これからバットマンと争う運命に生きてます。

やってないのは過去作のキャラクターの死だけなんです。
なんか、2017年に公開されたスターウォーズは?と言う声が聞こえて来ますが、レイダやチューイや3CPO、R2D2などを筆頭にまだまだ生きてます。

ジョンを容赦なく殺して、T-800も容赦なく殺して、サラ・コナーをなぜ殺さなかった。
サラ・コナーも死ねば明確に過去のターミネーターのキャラクターが全ていなくなり、新しいターミネーターを次いでいくのはダニーなんだとシンプルになったのに、何故に生きてるのだ?

過去作と違うのをしたかったら出来た筈だ。
結果的に監督のミラーもキャメロンもサラ・コナーのキャラクターに頼ってしまったのだ。
シュワルツェネッガーがサラ・コナーに変わっただけなんだ。これでは意味が無い。
まだ、3や4やジェニシスが無ければまた違った印象になったかも知れないが、そんなのは言ってもしょうがない。
次回作でサラ・コナーを殺しても最早手遅れ。

今年に公開するにはあまりにも遅すぎて鮮度が落ちすぎた事によって完成度が高くても微妙な結果になってしまった何とも今の時代を象徴するかのような映画でした。
悪くないわけではないです。ただ遅すぎただけなんです。