アクション好きが観てきた映画感想!!(あくまでも個人的な感想です)

映画の感想をブログでやってみます。なにぶん素人ですのでどうか暖かい目で見てほしいです(不快になられても責任とれませんので悪しからず)

ハロウィンKILLS

短文感想 マジで超面白いホラー映画の皮を被ったなんでもあり映画!!

個人的%率 100%

























ネタバレ感想
川崎チネチッタで観てきました!!
本当にホラー映画は苦手なジャンルでこう云うビックリ系は苦手なのですが前作が想像以上にホラーとは思えないほどアクションもといサスペンス映画として観れたので見易いのでは?と思い観に行ったら大当たりでした!!

前作の地続きな続編ですので前作だけはマジで観たほうがすんなりと頭に入ります。

前作で見事に浮気を目撃されたアリソンの彼氏か元彼か迷いますが彼氏として扱います。その彼氏のキャメロンが前作でサルテイン医師にやられたホーキンス警官を発見した所からスタートします。

そしてホーキンスとマイケルの因縁を描いた後、第一作の時系列でマイケルを目撃したキャメロンの親父と第一作のローリーの友人達のバーでの話から前作の続きとちょっと意表を突くようなスタートから始まります。安心してください時系列が意表を突いてるだけで中身はフルスロットルです。
 
次に予告編でも出ていたマイケルVS消防士11人でこれが本当に面白くて色々と消防と救助の為にチェンソーや斧やら持ってるのに全部使ってもマイケルに勝てないとはうーん、マイケルが普通に強すぎる。

その後のマイケルの時系列は自分の幼少期の家に帰る道のりで人を殺して殺して殺しまくり、家につくと住んでたゲイのカップルの2人を殺して家に乗り込んできたアリソンとキャメロンとキャメロンの父を相手にキャメロンとキャメロン父を惨殺。アリソンを追い詰めるもアリソンの母であるカレンによりマスクを奪われ追いかけると第一作で出てきたトミーを中心に集められた自警団達によりボコボコにされるマイケル。止めの一発とカレンにナイフで刺されて終わるかと思いきや、マイケルは復活して自警団を全滅させて自分の家で外を眺めていたカレンを殺して終わりました。

途中途中で色々と抜いてる話は今作の肝でもあり恐らく次回への伏線にもなってるのでここでやります。

大まかな流れは以上なのですが今作で復活したトミーってキャラはかなり好きです。マイケルを殺そうと躍起になり警察が信用出来ない(結局、マイケルを殺す事も捕らえておく事も出来ない故)から自警団を組織して集めるのですが病院でまさかその自警団によってマイケルと一緒に脱走した精神病患者がマイケルと誤解され追い詰められて自殺してしまうと云う今作の肝とも云える展開があり、この展開は凄く悲しくなり、やるせない気持ちに溢れました。

今作は凄くやるせない気持ちだらけになる映画でマイケルの恐怖が街に伝染した為に街全体で同調圧力が掛かっているのですが街の人達の恐怖も分かるように描いてくれたのが本当に嬉しいです。こういうタイプの映画は偶に街の人の感情を無視して同調圧力の恐怖だけを描いてるのが多いのでそこは徹底してくれて嬉しかったです。

トミーも別に悪人と云えるような人物でなく、精神病患者が追い詰められていく描写の中でトミーは1度も生きてる精神病患者を見てないのが上手くて自分でやった自警団のはずが自分ですらコントロール出来ないのは皮肉としても最高でしたし、前作でマイケルの恐怖を見ている身としてはトミーを全否定出来ないのも秀逸でした。

前作がローリー、カレン、アリソンを中心としていてホラーの系列的に見ればポリコレの波も取り入れてる反ホラー的な部分も感じましたが今作で描かれたのは寧ろ従来のホラー的な要素が強く、そんなの知るかと云わんばかりに男も女も殺しまくるマイケルでこれは怖かった上に凄く新鮮でした。特にキャメロンの頑張りは見てて凄く良かったです。前作で株を落としに落としまくったので良く頑張ったと思います。

私、常々ホラー映画で思っていた事がどうしてやられる人らの反撃が都合よく効かないのか、なぜその反撃を映してないのか気になってしょうがなかったのですが今作はそこら辺が凄く丁寧に描いていてローリー曰く、マイケルは暴力では殺せないとの事です。最後の大虐殺を見てるとそれが本当に良くわかりました。追い詰めても追い詰めてもマイケルが最後に勝ってしまう理由をくれたのは最高に興奮しました。

ここまでが所謂今作の見所とテーマ的な物でしたが脇の話もまた凄い良くてホーキンスが何故、前作でマイケルを殺そうとしていたのかと云うと冒頭で一緒にマイケルを追っていた捜査官を誤って撃って殺してしまった上に上司がマイケルを殺そうとするのを止めたりと自分のやった事に凄い後悔しててローリーと一緒の病室に居た時に謝るんですがローリーはホーキンスの行動を咎めて無くて、警官として当たり前の事をやっただけと言っててけどマイケルは殺さないといけないと現実もちゃんと伝えていて、ここら辺は殺した方が良かったのかそれでもやらなくて正解だったのかまぁ観てないとやる方が正解と云う人もいると思いますが今作を観てるとここら辺の判断が非常に曖昧になってくるので凄く揺さぶられます。

因みにこのシーンは私、大号泣してました。
殺したい筈なのに殺さずに警官としての職務をキチンと果たしたのに全部無駄になってとやるせなさ過ぎるのですがその時の行動を全否定しないローリーの優しさ、ホーキンスの後悔が凄く胸に来ました。

今作はマジで泣ける所が多い。
前作で殺されたアリソンの父親でカレンの夫のレイもアリソンがマイケルを殺そうとする動機の1つになっててここら辺の前作の部分を拾っているのは続編映画だと偶に容赦なく切られる所でそこを丁寧にやって人達が何処でどう繋がり、どうやって生きてるのか、ホラー映画らしくない要素なのですが個人的には好みです。

ホラーを題材にした街の話としては多分、最高なのでは?と思うくらいに開放的でその分、コントロール出来ない恐ろしさとやるせなさが溢れる新感覚のホラー映画です。

いや、これは3作目が楽しみです。
自分はこう云う街を丁寧に描いて社会的な部分がある映画が結構好きでしかもあまりそういう社会的な部分を否定してないのが好みなのですが今作はそんな自分の性癖にドンピシャでした。あくまでも今作は皮肉が中心で否定してなく皮肉と否定の違いは街に対して感情移入出来るかどうかで判断してます。 

ただ、前作でも感じていたのですがこれはもうホラー映画のジャンルを越えてるような気がしました。まぁ面白ければ正義なタイプが私ですので全然越えて良いのですが、これはジャンル分けしにくい映画です。ホラー要素があるサスペンス映画でもあり、マイケル周りはオカルト系とも言えそうだし、自警団の部分は政治的とも言えるし、アクションも良く出来てるしで正しくエンターテイメントとしか言いようがない映画でした。

こんなに優しい映画を映画館で観たのも久しぶりでした。